オフィスラブ【香穂 partT】


  • 香穂は岡田正貴を避けていた。

    2週間前の部の飲み会で泥酔し、いつの間にか二人だけはぐれてしまい、
    正貴に誘われるがまま正貴の家に泊まってしまったのだ。

    正貴と寝たのはうっすら覚えてはいるが、気が付いたら朝になっていて、
    正貴が眠っているうちに慌てて帰ったのだった。

    正貴は香穂の五つ後輩で、以前は同じチームだったが、現在はプロジェクトも別で、
    ほとんど話す機会は無かった。

    とはいえ、同じフロアであるから、顔を合わせないわけにはいかない。
    香穂はなるべく正貴の近くを通らないよう、帰宅時間もズレるよう様子を
    伺いながら行動していた。

    香穂はつい最近まで課長の不倫相手であった。
    課長が仙台に転勤になったのを機に香穂は不毛な恋愛を終わらせたのだ。
    しかし、三年続いた関係が終わるのはやはり寂しかったし、辛かった。

    ちょうどそんなときに飲み会があり、ヤケになって飲み過ぎた結果、
    現在に至るのである。

    課長との噂は広がっているのを香穂は知っていたし、今度は年下の男かと噂されたら
    さすがにマズい。
    もう絶対に社内恋愛などするもんかと心に決めていただけに、どうしても正貴を避けて
    しまうのであった。

    しかし、意識すればするほど正貴のことが気になってしまい、正貴が時折香穂に視線を
    向けているのにも気付いていた。

    正貴は24歳の入社して二年目の青年で、同期で一番人気があった。
    29歳の香穂にしてみたら、無造作ヘアでスーツをオシャレに着こなし、明るく社交的な
    正貴は若くて年下である以前に気後れしてしまう男であった。

    「おや、もう佐倉くんしかいないのか」

    新しい課長が香穂に声をかけた。
    もう10時を過ぎたオフィスは閑散としており、香穂のチームは香穂以外全員帰っていた。

    「はい、課長何かご用が?」
    「うむ、佐倉くんに頼むのは申し訳ないのだが、明日朝一の会議に昔の資料が必要でね。
    紙ベースでしかない資料だから、資料室にあるんだよ。悪いが四部ほどコピーして私の机に
    置いておいてほしいんだ。今から部長に飲みに誘われてしまってなぁ。忙しいかい?」

    香穂は立ち上がり「いいえ、ちょうどひと段落して帰ろうと思っていたところです。
    用意してから帰ります。」と言った。

    課長は資料をメモした紙と資料室の鍵を香穂に渡して帰っていった。

    資料室は隣のビルにあり、渡り廊下を渡っていかなければならない。
    香穂はチラと正貴の机に目をやった。先ほどまでいたようだが課長と話てる間に
    帰ったみたいだ。

    香穂は資料室へ急いだ。隣のビルはほとんどのオフィスが電気が消え、廊下も
    ところどころ点いているだけで、薄暗かった。

    資料室は6畳もないほどの小さい部屋で、時系列に資料が並んでいる。
    香穂は思いあたるファイルを手に取り開いた。

    すると突然カチャリとドアが開いた。香穂はドキっとして振り返った。
    そこには岡田正貴が立っていた。

    「な、なんだ、びっくりした・・・どうしたの?」

    香穂は予想外の人物の登場に戸惑いを隠せなかった。

    「喫煙ルームにいたら、香穂さんが渡り廊下走っていくのが見えたから」

    そう言って正貴はドアを閉めた。

    (ど、どうしよう・・・)

    香穂はうろたえながらも資料を探した。

    「何探してるんですか?」
    「課長に頼まれて・・・その、見積書を・・・」
    香穂は焦った。とにかくはやく見つけてここから出よう。
    そんな香穂を気にするでもなく正貴は香穂の隣まで来て香穂の持っていたメモを見ると
    「僕も探します」と言った。

    沈黙が訪れ、ファイルをめくる音だけが聞こえる。
    いや、香穂には自分の苦しいほどの動悸も聞こえていた。「あ、あった」と正貴が言った。

    香穂は反射的にどれどれ?と正貴の手元を覗き込んだ。メモとファイルを見比べ確認すると、
    ようやく安堵の表情が香穂に訪れた。

    「ありがとう」と香穂がファイルに手を伸ばすと、正貴はひょいとファイル右手でを上に掲げ、
    左手で香穂の体を引き寄せた。

    「ちょ、ちょっと!」

    香穂がファイルに手をのばそうと必死になると更に正貴はファイルを高く掲げた。

    「なんで避けてんのか教えてくれなきゃ返さない」香穂はドキッとした。
    正貴の顔がとても近くにあり、その瞳がとても切なさそうだったからだ。

    「さ、避けてなんか・・・」
    「嘘。目も合わせないし・・・。どんなに悲しかったかわかりますか。」

    香穂は胸の鼓動が大きくなるのがわかった。タバコの匂いと微かに香る甘い香水の匂い。
    パリッとしたスーツの手触りと、その下の固い胸板の感触・・・

    香穂は目を合わせていられずうつむいて「ごめん・・・なさい・・・」と言った。
    バサっとファイルが床に落ちた瞬間、正貴がさっと動いたかと思うと、 香穂は唇を奪われていた。

    「!」

    香穂は突然のことに抵抗しようと両手で正貴を突き放そうとしたが、そのまま両腕で
    抱きしめられ息ができないほどのキスを受けた。

    「んっ、ふ、うんっ・・・ん」

    正貴の細く尖った舌が香穂の唇を割り、優しく香穂の舌を絡め取った。
    チュ、チュと音を立てて、正貴が優しくキスをする。

    タバコの香り・・・香穂はキスで思い出した。
    そうだ、あの夜も・・・この人キスが上手って思ったんだった・・・。
    香穂の下唇を軽く吸ってキュポンッと音を立てて正貴の唇が離れた。

    香穂は頬が上気しているのがわかった。正貴がにやにやと笑っている。
    香穂はハッとして正貴から離れ、ファイルを拾って外へ出ようとした。

    「待ってって」

    正貴がすかさず後ろから香穂を抱きしめた。

    「やっとこうして香穂さんと二人になれたんだ。行かないで。」
    「ごめん、この前のことは忘れて。私、酔っ払ってて・・・正直ほとんど覚えて
    ないんだけど・・・。もう私にかまわないで」

    香穂は正直な気持ちを伝えた。

    「香穂さん、僕は忘れられませんよ。ずっと憧れてたんだ。いつか香穂さんに
    触りたいって、ずっと思ってたんだ」

    そう言って正貴は後ろから香穂の胸を両手で揉み始めた。

    「やめて、ちょっと、だめだったら!」

    香穂は前に屈んで逃れようとした。正貴は香穂のシャツをスカートから取り出すと、
    シャツの中に手を入れてブラを上にずらし、直接手で揉み始めた。

    「やめてってば!岡田くん!」

    正貴の冷たいくごつごつした手が香穂の温かい胸をむにゅむにゅと揉み、
    指がその先端をかるく摘んだ。

    「あっ・・・」

    香穂は思わず声を出し、あわてて手で口を塞いだ。それを聞いて尚も正貴は
    優しく指で撫でたりつまんだりして香穂の敏感な胸の先端を弄んだ。

    「あ、だめ・・・」

    香穂は自分の胸でうごめく正貴の手を抑えようと、自分の手を重ねるが、
    力が入らない。

    正貴は舌先を尖らせ、香穂の首筋をつつ…と下から上になぞり、耳たぶを
    かぷっと口に含んだ。

    「ふ…」

    ゾクゾクとした感触に香穂は声を出さずにいられない。
    正貴は香穂の力が抜けたのを見計らって、左手は胸をいじったまま右手で
    スカートをめくり、ショーツの中に手を入れた。

    香穂はとっさに足を閉じたが既に正貴の指は香穂の濡れた隙間に滑り込んでした。

    「だめったら…あっ」

    くちゅくちゅと音を立てて正貴の長い指が動きまわる。
    香穂は下唇をかんで必死に声を出さないよう耐えた。ここは会社だ。
    誰かに聞こえでもしたら…。

    すると正貴が耳元で囁いた。

    「声出したって平気だよ。もう誰も来ないから…声聞かせて」

    香穂は思いきって言った。

    「ずるいよ…これじゃ目を見て話せない」

    すると少し間をおいて正貴の腕の力がふっと抜けた。
    両手を壁につき、壁と自身とで香穂を囲った。香穂はとりあえずホッとした。

    「そもそも…あなたみたいな若くてモテる人が私みたいな年寄り相手にすること
    ない・・・。その・・・もし私をかわいそうだと思ってるならほっておいてほしいの・・・」

    香穂はしどろもどろにそう言い正貴の目を見た。

    「言いたいことはそれだけ?」
    「え…」

    すると正貴は再び香穂にキスした。今度は先ほどより強引で荒々しいキスだった。
    正貴は香穂の舌を強引に絡めとリ、舌で舌を味わった。

    「ふ、んぅ、んっ、ん」

    ちゅっちゅっという音と香穂のあえぎだけが聞こえる。

    香穂は先ほど正貴が言った言葉を思い出していた。

    私に憧れてた?ずっと課長の女だった私に?

    香穂は歳のわりに童顔で、下唇がぽってりとしていたし、色がとても白く、
    耳たぶや頬はいつも薄っすらとピンク色を帯びており、どちらかというと幼く見え、
    からかわれる方が多かったので、憧れてるという言葉は全くピンと来なかった。

    確かに・・・課長のためにいつも身なりはキチンとしていたし、髪も丁寧に巻いて
    出社していたので、清楚なイメージはあったかもしれない。

    しかし、若く見えようが29歳は29歳である。
    正貴は香穂のシャツのボタンを外しながら、唇を少し離し、言った。

    「課長と付き合ってるって聞いたとき、本当にショックだったんだ。
    こんな綺麗な透き通るような肌に、この唇・・・。僕のものにしたいって
    ずっと思ってたんだ。」

    正貴は香穂のブラのフロントホックを手馴れた手つきで外すと、
    白くふくよかな胸の先端の綺麗なピンク色した先端を唇ではさんで
    舌で舐め転がした。

    「あ・・んっ」

    正貴の目を伏せた精悍な顔が近くに見え、髪が少しみだれて頬にかかっている。
    香穂はドキドキした。正貴はその間も舌を動かしながら、指で香穂の腰骨や太ももを
    なぞった。
    香穂は手の甲を口にあて、声が出ないよう耐えるのが精一杯であった。

    もう完全に正貴の舌と指の動きに捕らえられてしまった。
    再び正貴の手がショーツの中に入った時、香穂はもう抵抗しなかった。

    正貴の言葉を全て信じたわけではないが・・・今は快楽に抗えそうもない。
    くちゅ、と先ほどよりも高い音が響いた。正貴指が香穂の敏感な突起を探り当て、
    そっと撫で始めた。

    「あっ・・・あ、あ、あんっ」

    香穂は正貴にしがみついた。

    もはや声を我慢することも忘れた。正貴のごつごつした綺麗な手が、自分のクリトリスを
    優しくさわっていると思うとたまらなく興奮した。

    正貴は香穂の口に自分の右手の指をくわえさせ、舐めさせると左手で香穂の割れ目を広げ、
    クリトリスを更に露にし、香穂の唾液のついた指でクリトリスをゆっくりとなではじめた。

    「あっ!あぅ!ん、あ・ん!!」

    ぬるぬる・・・香穂の割れ目から少しずつ愛液が流れだしてきた。

    (どうしよう・・・すごい気持ちいい・・・)

    香穂は頭の奥がジーンとしてきた。
    正貴は香穂の耳たぶを舐めなたり、吸ったりしながら右手の人差し指と中指を
    香穂の割れ目の奥深くに入れ、ゆっくり出し入れしながら親指の腹でクリトリスを撫でた。

    「!!あっ!あん!ま、待って、だめ・・・あ!」

    香穂はあまりの気持ち良さに正貴が何をどのように触っているのか理解できなかった。
    徐々に指の動きが早くなった。

    「あん!だめ・・・!岡田くん!」

    正貴は耳元で「正貴って呼ばなきゃだーめ」と囁いた。
    香穂は快楽の大きな波が迫ってくるのを感じ喘いだ。

    「ま、正貴・・・私、んっ、んん!」
    「イッていいよ」

    正貴は更に指の動きを早めた。

    「あ・あ・もう、あ・あ・あ〜ん!んっ・・・・!!」

    直後、香穂は快楽の波にさらわれ、正貴の体にしがみつき全身を
    ガクガクガクっと震わせた。

    香穂の震えが収まると、正貴はチュっと軽くキスし、香穂を壁にもたせかけた。
    そして、足を開かせ、香穂のまだヒクついている部分に舌を伸ばした。

    「はぅ・・・っ!」

    クリトリスを更に露にし、香穂の唾液のついた指でクリトリスをゆっくりとなではじめた。

    香穂の体がピクンッと跳ねた。

    (イッたばかりで敏感なのに・・・)

    香穂は、香穂の割れ目を広げている正貴の
    手に手を重ねて、快感に耐えた。

    「あっ、あっ、あっ」

    (またいっちゃうよォ・・・)

    香穂が下を見下ろすと、自分の茂みの向こうにピンク色の粒がちらちらと見え、
    それを正貴が舐めている姿が見える。すると正貴も上を見上げて、目が合った。

    「すげー・・・エロい眺め」

    正貴は笑って言うと再び香穂のピンクの粒を舌を尖らせ
    くるりくるりと円を描くように優しく舐めはじめた。

    「や・あん、う、んっ、ん〜〜っ!」

    香穂は再び絶頂を向かえ、がくがくと崩れ落ちそうになった。
    すぐさま、正貴が体を支え、左手で香穂の足を持ち上げ、自分の固くそりあがった
    ものを香穂の中にするりと挿入した。

    「あん!!」

    香穂は突然入ってきたものに猛烈に快楽を与えられ、体を震わせた。
    正貴の体がゆっくり動き始める。香穂の中は、絶頂に達したばかりで、ヒクつき、
    正貴のそれをきゅうきゅうと締めた。

    「きつ・・・」

    くちゅ、ちゅ、ぬちゅ、と音を立てて正貴のものが出入りする。

    「ん、ん、あん、あ、ん、あ、あ・・・」

    正貴の動きに合わせて香穂は喘いだ。
    すると、正貴がスーツの胸ポケットからペンを取り出したかと思うと、右手で持ち
    香穂のアナルに当てようとした。

    「えっ!」香穂はあわてて、正貴の手を止めた。

    「待って、そこは・・・」

    正貴は香穂の手を払いのけ、ペンに十分愛液を塗りつけた
    ながら「大丈夫、痛くしないから、力抜いて」と言って、キスしながらアナルを ペンで刺激した。

    (痛くしないって・・・大丈夫なのかな)

    香穂はドキドキしていたが再び正貴のキスと、腰の動きによって快楽の渦に 連れ戻された。

    正貴は香穂の力が抜けたのを見計らって、ペンをゆっくり挿入した。

    「あ・・・」

    香穂の背筋にゾクゾクした感覚が走り、くすぐったさと妙な快感に 香穂は体を強張らせた。
    正貴は腰の動きを早め、香穂の唇を吸った。

    「んっ、んっ、んん〜!!」

    ズクッズクッと突き上げられる度に香穂の体がふるふると震える。

    「すげー気持ちいい・・・」

    正貴は目を閉じながら言った。「香穂さんも気持ちいい?」

    香穂は声にならず、こくこくと首を立てにふった。

    「可愛い」

    正貴は再び激しくキスを始めると、腰を動かすスピードをずっと早めた。

    「んうっ、んっ!んっ!んん!!」

    快楽のあまり、正貴の舌を噛みそうになる。

    (あ・・・もうだめ・・・)

    香穂は頭が朦朧としてきた。正貴の額にうっすら汗が光って いるのが見えた。
    一緒に気持ちいいのだと、なんだか嬉しくなった。


    再び絶頂を迎えそうな予感を感じ、香穂は喘ぎながら正貴にしがみついた。

    正貴は腰を動かしながらペンを奥深くに差し入れた。

    瞬間、香穂は声にならない声をあげ、体を震わせ絶頂を迎えた。
    香穂がぎゅうっと締め付けたと同時に正貴も達し、香穂の中に射精した。

    香穂は気を失っていた。気がついたときには正貴に抱きかかえられるようにして
    床に二人で座り込んでいた。

    正貴はにっと笑って、ちゅっと香穂にキスした

    「気絶しちゃったね」

    香穂はしばらくぼーっとしていたが、床に落ちているペンを見てはっとした。

    (恥ずかしい・・・!)

    香穂は今までのことを思い出し、うつむいた。
    正貴の顔が見れなかった。

    吸われすぎて赤くなった香穂の唇や乳首、照れてピンク色に染まる耳たぶや頬を 眺め、
    正貴は微笑んだ。

    「可愛い・・・だめだ、もっと好きになっちゃった」

    香穂は嬉しそうに笑う正貴の顔を見つめた。

    さっきまであんなに真剣な目をしてたのに、今は仔犬のような瞳をしている。
    香穂はなんだか気が抜けて、クスっと笑った。

    「ばかね」と香穂が笑いながら言うと、正貴は大喜びした。

    「あ!笑った!笑った顔もすげー可愛い!もう一回言って!」

    香穂はこの年下の青年を好きだ、と思った。
    もうすっかり恋に落ちていた。
    心も体も・・・。


    END

    こまちの官能小説一覧に戻る