オフィスラブ【涼子 番外編U(クリスマスver)】


  • クチュクチュ・・・

    ベッドの上で大きく足を広げて、涼子は気持ちよさに少し腰を浮かせた。

    「あ・・・」
    「何やってんの?」

    湯山の冷ややかな声が、携帯電話越しに左耳に響く。
    涼子は瞑っていた目を開き、下半身を見た。
    ショーツが右の太もものあたりで絡みつき、右手がリズミカルに動いている。

    「クリを・・・撫でてる・・・。あ・ン・・・」

    涼子は堪らず吐息を漏らした。
    本当は、そのピンク色のクリトリスの包皮をめくって、もっと快感を感じたいのだが、
    湯山の命令がまだ降りない。

    「めくってんの?」
    「まだ・・・めくりたい・・・いい?」
    「だめ」

    きっぱりと却下する。涼子は焦れて親指以外の指を揃えて、割れ目を撫でた。
    ヌルリとした感触が指に走る。

    「もう・・・おかしくなりそう・・・」

    さっきから緩やかな快感だけをゆっくり与えられている体は、もっと強い刺激を欲しがって
    涼子の下半身を疼かせた。

    涼子はどうせ湯山には自分の姿が見えないのだから、触ってしまおうかと思う。
    しかし、なぜだか湯山の言うことを聞いてしまうのだ。

    指でクリをグニグニと刺激する。

    「お願い・・・!」
    「どうしたいんだよ。はっきり言え」

    こちらは欲望が爆発しそうに熱くなっているというのに、電話の向こう側はいたって冷静で、
    まるで別世界の気がする。

    涼子は堪らず言った。

    「クリの皮めくって・・・撫でたい・・・!」
    「おまえ、ほんと我慢できない女だなぁ」

    湯山が馬鹿にしたように言う。

    「だって・・・」
    「じゃあ、まず皮めくって。触っていいって言うまでは、見るだけだ」

    涼子は言われた通りに、割れ目をぐいと広げ、クリの包皮をめくり、中のピンク色の芯を露にした。
    もうそれだけでアソコがヒクつく。それはぷっくりと勃起し、コリコリと摘みたくなる。

    「湯山ぁ・・・」
    「何?いいって言うまで触るなよ」

    涼子は目を逸らさず見つめた。
    涼子の愛液でたっぷりと濡れ、つやつやと光っている。

    「触られたい?舐められたい?」
    「・・・舐められたい!」

    涼子は呻くように言った。

    「じゃあ、次は目を閉じて想像して・・・俺が三上のソコを舌で舐めてるのを」
    「・・・・!」

    涼子は湯山が舌先を尖らせて弾くように舐めるのを想像する。
    もう想像だけで達してしまいそうだ。
    子宮がキュンと疼いて、涼子はとうとう叫んだ。

    「触らせてェ・・・おかしくなりそう・・・!」
    「仕方ねーなぁ。いきなり強くしごくなよ。ゆっくり撫でて」


    携帯を耳と肩で挟む。左手でクリの包皮をめくり、言われたとおり右手の中指でゆっくり撫で始めた。

    「あうン!!あ・・・!」

    ニュルニュルと指の腹で、コリコリになっているクリトリスを優しくなでる。

    「どう?」
    「ん・・・ッ!き、気持ちいィ・・・!」
    「どう気持ちいい?」

    指を早く動かしてしまいそうになるのを我慢する。ゆっくりゆっくり円を描くように指を滑らせる。
    気持ちよさで腰が浮く。

    「じんじんして・・・アソコに・・・湯山のが欲しくなる・・・」

    涼子はクリトリスを見つめた。ああ、本当は湯山に舐めて、触って、イカせて欲しい!
    割れ目からはトロ〜・・・と愛液が垂れる。それをすくって、クリトリスに塗りつけると、
    更に快感が走った。

    「あッ!!湯山あ!イキそぉ!!」
    「だめ」

    (だめって言われたって・・・いっちゃうよォ!!)

    「湯山・・・」
    「手、離して」
    「そんな・・・」
    「早く」

    涼子はイク寸前の爆発しそうな体から手を離す。
    絶頂前の小さい波が体に残っている。もう、すぐにでもイケそうだ。

    「イキたいよぉ・・・」

    涼子は半べそで訴える。

    「外出て」
    「え?」
    「ベランダあるんだろ?ベランダに出て」

    湯山はこの寒空の中、ベランダに出ろと命令した。

    「こ、このまま?」
    「出ろ」

    湯山の容赦のない口調に、涼子は戸惑いながらも、下半身を露にした状態で外に出た。
    下半身を冷気が包み込む。特に濡れているソコはひんやりと冷気がまとわりついた。

    「恥ずかしいよ・・・」

    隣の部屋とは仕切りがあって完全に遮断されているが、正面は普通に立っていれば上半身は隠せない。
    外は広い公園になっており、若者たちがバイクトライアルの練習をしている。

    こちらからでは薄暗くて、顔までははっきりわからないが、向こう側からは見えるかもしれないと思うと、
    胸がドキドキした。


    「誰かいる?」
    湯山がいじわるそうに尋ねる。
    「いる・・・」
    「じゃあ、続けていいよ。座るなよ」

    涼子はそう言われて指を伸ばした。
    寒気を感じても、人に見られるかもと思っても、体の疼きには勝てなかった。
    太ももにつつ・・・と愛液が伝った。

    「く・・・ふ・・・」

    クリトリスを同じようにして触り始める。
    涼子は触りやすいように、片足をベランダの柵の一段高い部分に乗せた。

    ヌルヌルヌル・・・クニュクニュ・・・

    「は・・・んん!」
    「あまり声出すと聞こえんじゃない?」

    涼子はハッとして外を見た。一人の若者がこちらをみている気がする。

    「う・・・ぐ・・・!」

    (気持ちよくて声出ちゃう・・・!)

    「湯山・・・もうだめ・・・!イキそぉッ・・・!!」
    涼子は声を抑えて訴えた。
    シュッシュッと指の動きが早まる。

    「ちゃんと気持ちいいって言えよ」
    「あぅ!あッ!ああッ!!き、気持ちイイッ!クリ、気持ちいいよぉッ・・・ッ!!」

    涼子は倒れこまないように足に力を入れた。絶頂を予期してお尻がふるふると震える。
    「あッ!湯山!イク!イクッ!!イッちゃうぅ!!・・・・・ッッ!!」
    瞬間、頭が真っ白になり、涼子は耐え切れずベランダにしゃがみ込んでしまった。

    ヒク・・・ヒク・・・

    子宮がぎゅうっと縮むのがわかる。

    「はぁッ!・・・はぁッ!」
    「座んな」

    湯山が低い声で言う。なぜ座ったのがわかったのだろう。
    涼子はゆっくりと立ち上がった。アソコがヒクヒクしている。

    「指入れて」

    涼子はドロドロになったソコに指を入れた。ヌルリとすんなり入る。

    「あぅ・・!」
    「どうなってる?」
    「・・・グチョグチョで・・・ヒクヒクしてる・・・あ・・・ン!」

    グチュグチュ・・・と、指に愛液と膣内のヒダが絡みつく。
    涼子は指を二本入れて、グチュグチュと中をかき混ぜた。

    「あ!湯山!動いちゃう!手が動いちゃうよぉ!!あ!あ!ああッ!!」
    「どんな風に?」
    「き、気持ちいいとこ、いっぱい突いちゃう!あンンッ・・・!」

    涼子の愛液がポタポタとベランダに落ちる。
    涼子は第二関節を曲げて、Gスポットを狂ったように刺激した。
    子宮の奥からジュンジュンと何かが出てくる感じがする。

    「湯山のが欲しいよぉ・・・!あ・くゥッ!!だめ・・・出そう!」
    「何が?」

    湯山の相変わらず冷めた声が耳に響く。まるで、実際に後ろから耳元で囁かれているような錯覚に陥る。

    「あン!!潮、吹いちゃうぅ!・・・出ちゃうッッ!!」
    「聞かせて」

    涼子はハァハァと息をしながら、携帯をソコに近づけた。
    指を激しく動かす。

    グシュッ!グシュッ!グシュッ!グシュッ!

    (ああ!湯山が聞いてる・・・!)

    涼子の興奮はマックスに達し、ブワ!と潮を吹いた。

    「あーッッ!!イックぅッッ!!!〜〜〜ッッ!!」

    目をぎゅっと瞑り、口を半開きにして涼子は達した。
    カタンと音を立てて携帯が落ちる。涼子は思わずベランダに倒れこんだ。
    はあはあと全身で息をする。

    (湯山に・・・会いたい・・・)


    涼子は出張で仙台に来ていた。涼子たちの会社の新製品を紹介するため、あらゆる会社をまわっているのだ。仙台に来て一週間になる。一緒に暮らし始めてこんなに離れたことがなかったから、涼子は湯山に会いたい気持ちを募らせていた。

    今回の出張は勝野という男性社員と一緒である。湯山はそれが気に入らず、出張直前まで機嫌が悪かった。


    「勝野の野郎に何かされそうになったらすぐ言えよ」


    勝野は湯山や涼子の2つ上の先輩である。結婚していたが、コンパなどを頻繁に行い、女好きというイメージのある男だった。勝野は先輩だが仕事の面で湯山に負けていたため、湯山をライバル視して嫌な態度を取ることもしばしばあったから、余計に湯山は涼子の出張を嫌がった。
    湯山と涼子が付き合っていることを知っているだろうから、涼子に嫌がらせしないか心配なのである。

    (いくらなんでも、私に何かするわけないのに・・・。羽柴みたいな子だったらムラムラくることもあるだろうけど)

    涼子は隙が多い。自分に自信がないため、男が自分を下心を持って接することなどないと高をくくっているのだ。湯山はそれが問題なのだと言うのだが、涼子にはいまいちピンとこなかった。

    24日の午前中に全て終わり、午後には東京に帰る予定だった。湯山と付き合い始めて初めてのクリスマスである。
    湯山はそういった行事には全く関心を示さないのだが、涼子はせめて最初ぐらいは二人でちゃんとプレゼントも交換して、おいしいものを食べたいとずっと前からレストランを予約していた。
    早く帰りたい。涼子は24日を心待ちにしていた。



    「・・・・え!?延長ですか!??」

    22日の月曜日、次の会社へ移動中のタクシーの中で突然言われた。

    「この前直前でキャンセルされたとこ、25日の朝一ならいけるんだってよ。あそこと契約結べたら
    デカいからな」
    「そんな・・・。あの、今日の午後からじゃじゃだめなんですかね?」

    勝野は涼子の本意を知って、イラついたような顔をして言った。

    「だめだから25日なんだろ」
    「でも、24日には帰るって・・・」
    「はあ?知るかよ。予定が狂うことなんてあり得る話じゃないか。それとも、仕事より大事な用でも
    あるわけ?」

    勝野が馬鹿にしたように、語気を強めて言う。
    湯山とクリスマスを過ごしたいと思っている涼子の気持ちを知っていてわざと言っているのである。

    (そんな・・・湯山も24日空くように仕事調整してくれてるのに・・・)

    涼子は途端に気分が沈み、深く落ち込んだ。

    「今回の製品、うちの会社がものすごい力入れてんの知ってるだろ?何があんのか知らねーけど、
    もっと気合入れろよな。」

    最後は吐き捨てるように言った。
    涼子はハイ・・・と小さい声で言って肩を落とした。


    夜になって、湯山に電話する。まだ会社にいるようだった。

    「まだ会社?」
    「ああ・・・でももうみんな帰った」

    ばさりと資料を置く音がする。
    湯山の仕事をする姿を想像して、胸が痛んだ。

    「あのね、急な話なんだけど・・・出張が延長になったの・・・」
    「延長?何それ」

    湯山が少し声を低くする。

    「キャンセルになった会社が、25日なら大丈夫ってなって・・・」
    「・・・・ふーん。じゃあ、24日はだめだな」
    「私、24日の夜、一度東京に戻る!25日の始発に乗れば間に合うし・・・」
    涼子は必死になって訴えた。

    湯山は大きくため息をついた。

    「やめとけ。万が一、電車が止まったりで遅れたらどうする。仕事の方が大事だろ」
    「でも・・・」
    「でもじゃない。そんなことより仕事の方が優先だ。あたりまえのことだろ?言わせんな」

    湯山のきっぱりとした口調に涼子は口を噤んだ。

    (そうだけど・・・楽しみにしてたんだもん!)

    涼子は内心、湯山が残念がったり、慰めてくれるのを期待していたのだった。

    「じゃあ、忙しいから」

    そう言って一方的に切られてしまった。

    涼子はうっすらと涙ぐんだ。
    湯山の言うとおりなのはわかっていた。当然、仕事の方が大事だ。それでもやはりクリスマスは一緒に
    過ごしたいという気持ちを汲んでほしかった。

    (湯山の馬鹿・・・)

    やり場のない悔しさが込み上げる。
    涼子は湯山のために買ったプレゼントを見つめ、ベッドに突っ伏した。



    24日の夜。仕事も終わり、勝野と一緒にホテルに戻った時だった。
    部屋に入ろうとする涼子を勝野が引き止める。

    「三上」
    「なんですか?」
    「今日で最後だし、飲みに行こうぜ」

    (は!?なんでイブにあんたと飲みに行かなきゃいけないわけ!??)

    涼子はあからさまに嫌そうな顔をして言った。

    「はあ・・・あの、なんか体調悪いので、もう寝たいんですけど・・・」
    「何言ってんだよ。全然元気そうじゃねーか。じゃ、10分後に迎えに行くわ」
    「ちょっと・・・!」

    勝野はさっさと部屋に入ってしまった。
    涼子は冗談じゃないと怒りながら部屋に入る。

    時計を見ると7時半を過ぎていた。
    急いで湯山に電話をする。

    何回か鳴らして、なかなか出ないので一度切ろうと思った時だった。

    「もしもし?」
    「湯山!」

    電話の向こうからザワザワと人の声が聞こえる。どこか店にいるようだった。

    「・・・外なの?飲み会?」
    「ああ。何?」
    「会社の人たち?」
    「違う」

    湯山が素っ気無く言った。

    「勝野さんに飲みに行こうって誘われて・・・。断ったんだけど、無理やり連れていかれそうなの。
    どうしたらいいと思う?」

    涼子は助けを求めるように言った。

    「・・・知らねー。行きたきゃ行けば」

    涼子はまさかの言葉に信じられない思いで言葉を失った。
    あんなに勝野を嫌って、必要以上に接するなと言っていたのに。

    「今日、クリスマス・イブだよ?・・・本当にそう思ってるの?」
    涼子は泣きそうになるのを堪えて言った。

    「お前が行きたいなら行けって言ってんだよ。俺に聞くな」

    湯山はぞっとするほど冷たい声で言った。
    怒っているのか、本当にどうでもいいのか、涼子にはわからなかった。

    その時、背後からキャハハッ!と女性の声が聞こえた。

    「・・・女の子も一緒なの?」
    「そうだけど。・・・用はそれだけ?」

    涼子はその言葉を聞いて、悲しさで顔を歪めた。

    「湯山の馬鹿!」

    そう言って電話を切った。
    涼子は悔しさと悲しさで涙をボロボロと溢した。
    湯山のプレゼントを手に取ってゴミ箱に捨てる。

    「う・・・う・・・」

    涼子はしゃがみ込んで泣いた。
    こんなはずではなかったのに・・・。湯山と楽しくクリスマスを過ごすはずだったのに・・・。

    トントンとドアをノックする音がする。
    勝野が来たのだ。
    涼子は慌てて涙を拭いて、立ち上がった。

    (チクショー!もう、飲まないでいられるか!!)

    涼子は湯山の馬鹿と繰り返し心の中で罵り、勝野と外へ出た。


    ホテルの近くの店で2時間ほど飲んで次の店に行こうと勝野に言われ、断ったのだが、強引な誘いを
    断れず、このまま部屋に帰っても泣くだけだと思うとそれも嫌だったので、涼子は勝野と一緒に2件目の
    居酒屋に行った。

    その頃には涼子も勝野もすっかり酔っ払っていた。

    「あのさあ、前から聞きたいと思ってたんだけど」
    勝野がいやらしく笑って切り出した。

    「何ですか」

    涼子はさっきからほとんど勝野の話をまともに聞かず、一人で焼酎を楽しんでいた。

    「湯山と、どんな風にやってんの?」
    「・・・はあ!?」

    勝野がニヤニヤといやらしい顔で涼子を見ていた。

    「だからあ、あいつって上手いの?下手なの?」

    涼子は勝野の下品な表情にぞっとした。視線が涼子の体をなぞるように移動し、胸のあたりで停滞していた。

    「別に・・・普通ですけど」

    本当は全く普通ではないセックスだと思っているのだが、さすがにそうは言えず、涼子はこの話を
    したくないという雰囲気を露にして答えた。

    勝野はふーんと言いながらじろじろと涼子の体を眺めた。

    「俺、ああいうタイプ嫌いなんだよね。大して努力もしないで仕事の成績良かったり、頑張ってないのに
    女にモテちゃいます、みたいな男」

    勝野はげえ〜と苦い顔をしながら吐き捨てるように言った。

    涼子はそれは違うと心の中で思った。

    一緒に暮らし始めて、湯山が大変な努力家だということが明らかになったからだ。

    休みの日は時間があいていれば、経済雑誌や情報業界の雑誌に目を通したり、営業とはいえ自社製品を
    知らないと駄目だと言って、実際にパソコンにソフトやプログラムを入れて、いろいろと試してみたり、
    解析したりしているのだ。

    平日も、遅く帰ってきても資料の整理をしたり新聞の気になる部分を切り出してファイルに収めたりしている。

    湯山が仕事に熱心で、自分に厳しいということを誰よりも知っているはずなのに・・・。

    仕事とプライベートを天秤にかけたり、自分で決めきれないで決断を人に委ねるような
    大人気ない態度をとった自分を責めずに、湯山をひどいと決めつけたりして、自分はなんて子供で
    情けない奴なんだ・・・と涼子は沈んだ。

    (私って、本当に馬鹿・・・)

    「・・・そいうえばさあ、三上って桜庭と付き合ってたよなあ。湯山の前に」

    涼子は突然そう言われてドキっとした。触れて欲しくないところだったからだ。

    「いや・・・つきあってたわけでは・・・」
    「あいつとできるんだったら、俺ともできんじゃね?桜庭より上手い自信あるよ」

    勝野がげへへと下品に笑った。
    涼子は顔を歪めた。

    「・・・ここの払い、俺がするからさあ。俺の部屋に来いよ」

    勝野が身を乗り出して、顔を近づけ囁いた。
    涼子は嫌悪感で吐き気がした。
    はっきりと断ろうと口を開いた時だった。

    「勝野さん、俺の女はそんな安くないですよ」

    突然、かけられた声に涼子と勝野は驚いて振り仰いだ。
    そこには湯山が恐ろしく冷たい表情で勝野を見下ろして立っていた。


    「湯山・・・・!なんでここに・・・」

    涼子がガタンと立ち上がる。
    湯山が涼子をジロリと見て、涼子の手首を掴んだ。

    「行くぞ」
    「え・・・!?」

    唖然とする勝野を一人置いて、店を出て行く。
    外に出ると、肌を刺すような寒さだった。
    湯山の手が握っている部分だけが暖かく感じる。

    「湯山!」

    涼子が声を上げる。
    湯山はぐいぐいと涼子を引っ張って歩く。
    ホテルの前の公園にたどり着いた。

    涼子は湯山の横顔を見上げた。

    (湯山・・・湯山が来てくれた・・・)

    涼子は涙を浮かべて言った。

    「湯山、ごめんなさい・・・」

    湯山はようやく足を止めると涼子に向き直った。
    涼子は怒られると思ってうつむいた。

    「なんで謝んの?」
    「だって・・・私、湯山に甘えて・・・もっと自分がしっかりしなきゃいけないのに、湯山のこと
    責めたりして・・・」

    湯山は小さくため息をついた。

    「ほんと・・・もう少ししっかりして欲しいよ」
    「ごめん・・・」

    涼子は湯山を見上げた。湯山の表情は怒っていなかった。薄暗いが、眼鏡の向こう側の瞳は優しかった。

    涼子は思わず湯山に抱きつく。
    湯山もぎゅ・・・と力を込めて涼子を抱いた。

    「来てくれて嬉しい」
    「お前、酒入ると何するかわかんねーからな」

    涼子は嬉しさで胸がいっぱいになった。湯山はやっぱり自分を大切に思ってくれているのだ・・・。

    湯山の体にすっぽりと包まれて、涼子は安堵のため息をついた。
    かすかに賛美歌のような音楽が聴こえた。



    「・・・なんだろ・・・教会でもあるのかな」

    涼子が耳を澄ませる。

    「教会?・・・さあ」

    湯山は全く興味をしめさず、つまらなそうに言った。

    「ちょっと探しに行こうよ。せっかくクリスマスなんだから」

    湯山はどうでもいいという表情をしていたが、涼子に手を引かれていやいや歩きだした。

    公園に面した道を渡ると、教会があった。
    ミサが行われ、人々が沢山集まっていた。

    パイプオルガンの美しい音色が響いている。
    教会は開放され、自由に出入りできるようだった。

    「クリスチャンでもねーのに入るのか」

    湯山が冷ややかに言った。

    「無償の愛っていうからには、受け入れてくれるんじゃないかな。一度クリスマスの時に教会
    行ってみたかったんだよね」

    涼子はわくわくしながら教会の中に入った。
    正面には祭壇の上に大きな十字架、それに並ぶように4枚のステンドグラスが見えた。

    「綺麗・・・」

    両サイドは同じようなステンドグラスがずらりと並び、淡い光を室内に与えている。
    きっと昼間はもっと鮮やかな色合いになるのだろう。


    「ねえ・・・」
    「おい、ここで愛を誓えとか、間違っても言うなよ」

    湯山は涼子が言いそうだと思ったのか、先回りして制した。

    「違うよ・・・。湯山のクリスマスの思い出って何かある?」
    「クリスマスの思い出?・・・ねーな。そんなもの」
    「サンタさん、いつまで信じてた?」
    「サンタなんて最初から信じてない。家はクリスマスに祝うこともしなかったし、プレゼントなんか
    もらったこともない」

    涼子は驚いた。頭の中で、子供の湯山がプレゼントをもらって喜ぶ姿を想像したが、泡のように消えた。

    「そうなんだ・・・」

    だから湯山はクリスマスなんて興味がないのかと涼子は思った。
    でも、自分と一緒にいるからにはこの先もやっぱりクリスマスは楽しく過ごしたいと思った。

    「・・・私たちの子供には、ちゃんとプレゼントあげようよ」
    「子供ねえ・・・ピンとこないな」

    涼子も言いながらピンときていなかったのだが、結婚するからにはいつか子供が欲しいと思っているので、
    今のうちに布石を打ておこうと思った。

    「湯山はさ、女の子と男の子、どっちが欲しい?」

    涼子がはりきって尋ねる。
    湯山はまた面倒くさそうな表情で涼子をチラリと見た。

    「あ〜?・・・別にどっちでも。まあ、女でお前みたいなエロい子になったらイやだな」

    涼子は少しふくれて言った。

    「何よ。女の子で湯山みたいになった方が最悪じゃん」

    湯山は自分に似た娘を想像してか、ハハっと声を上げて笑った。

    「それ、最悪だな」

    涼子は最悪と口に出して言ったが、実際は湯山に似ている子が生まれたらなんて素敵だろうと思っていた。

    二人でしばらくパイプオルガンの音色に耳を傾け、ステンドグラスの優しい光に照らされながら、
    十字架を見つめた。

    思ってたよりずっと素敵なクリスマスだわ、と涼子は思った。
    何よりも隣に湯山がいる。それが嬉しかった。




    教会を出ると、湯山はすかさず涼子の腰に手を回し、歩きながら優しく撫で始めた。
    久しぶりに感じる湯山の優しい手つきに涼子はさっきまでの厳かな気分も吹っ飛び、胸を高鳴らせた。

    (早く・・・湯山としたい・・・)

    それは湯山も同じだったようで、ホテルのエレベーターに乗り込むと、涼子を後ろから抱きしめ、
    スカートの中を右手で探った。
    迷うことなくその指は涼子のクリを探り当て、コリコリと摘んだ。

    「あ・・・」

    途端にアソコが疼く。


    あっという間にエレベーターが到着し、湯山を部屋に導く。
    涼子は自分でもすごく物欲しそうな顔をしているに違いないと思うほど、顔が火照り、体が芯から
    焦れるのを感じていた。

    自分から湯山に抱きついてキスする。
    湯山の柔らかい唇と、暖かい舌をむさぼる。

    (湯山の・・・舐めたい・・・)

    湯山も涼子の唇を優しく噛み、舌を吸う。久しぶりの涼子をゆっくりと味わっているようだった。

    クチュクチュ・・・と唾液と舌が絡み合う音が立つ。

    涼子は堪らず、膝をついて湯山のスーツのズボンのファスナーを下ろした。
    二人ともまだコートを着たままである。

    湯山のそれは、既に硬く勃起し、涼子が手で掴むと更にぐぐ・・・と力を増した。
    涼子は唾液を口いっぱい含み、塗りつけるように舐め始めた。

    (硬くて・・・大きィ・・・)

    涼子は無我夢中でしゃぶった。ジュバジュバと音が立ち、湯山が低く呻いた。
    大きく口を開いて、舌で舐め上げ、両手でニュルニュルとしごく。
    早く入れて欲しくて子宮が疼く。

    ジュポ、グプ・・・。

    両手が涼子の唾液でヌルヌルになる。涼子は目を閉じて恍惚感で満たされていた。
    会えない間、ずっとしゃぶりたかった湯山のペニス・・・。
    硬くて大きいそれで早く自分をめちゃくちゃにしてほしい・・・。

    涼子のアソコは、触ってもいないのに濡れているのがわかる。
    湯山が涼子の頭を掴んで、動きを止めた。

    涼子の口を外すと、コートと上着とシャツをさっと脱ぎ、涼子をベッドに運ぶ。
    あっという間に服を脱がし、涼子を仰向けに倒した。
    そしてポケットから何かを取り出し、涼子に見せる。

    「それ・・・」
    「さっきの教会でもらってきた」

    それは金色の鎖に、いくつかの鈴と赤いリボンがついたものだった。
    ツリーに巻きつけるようにつける飾りである。

    「もらってって・・・盗ったんでしょ!?」
    「正確に言うとそうだな」
    「だめよ・・・罰が当たるわ!」
    「無償の愛っていうからには、受け入れてくれるんだろ?」

    そう言って涼子の両足をぐいと持ち上げる。顔をふくらはぎが挟むような状態で
    万歳した両手と共に、足首をその鎖で縛り、ベッドに固定した。

    「え?」

    涼子はアソコを丸見えにし、両手両足を縛られ身動きがとれない状況で縛られ戸惑った。

    「湯山・・・」
    「なかなかいいクリスマスツリーになったな」

    鎖についた鈴が揺れ、チリンと音がした。
    湯山が不敵な笑みを浮かべて、涼子のお尻を指で撫でた。


    涼子は恥ずかしさと苦しさで顔を赤くした。
    湯山がお尻から太ももを丹念に舌で愛撫する。
    くすぐったさで身をよじると鈴が揺れる。

    「湯山・・・苦しいよ・・・」

    湯山は涼子の訴えを無視し、愛撫を続ける。
    つま先からお尻までを優しく、くすぐるように指が滑る。

    (もお・・・早く触ってぇ・・・!)

    涼子は久しぶりでも容赦なく焦らす湯山の愛撫にヤキモキした。
    湯山はそんな涼子を冷ややかな眼差しで眺めると、ようやく割れ目に指を伸ばし、ふっくらと膨らんだ
    割れ目をパカ・・・と指で開いた。

    「ドロドロだな」

    湯山が馬鹿にしたように呟く。
    涼子は自分でもわかっていた。指を差し込めばトロリと溢れ出るだろう。
    湯山は舌でふくらみをつつ・・・と舐めて尚も焦らす。

    「湯山ぁ・・・!」

    涼子はわずかに体を揺らした。手首と足首が痛くなってきた。

    湯山はゆっくりと指をその蜜壷の中に差し込む。

    「あん!・・・・んんッ!!」

    トロトロと愛液がお尻を伝う。湯山の長い指がゆっくり出し入れされる。
    その動きがまりにもゆっくりで、涼子は余計に焦れた。お尻がふるふると小刻みに震える。

    「湯山・・・!もっと・・・!」
    「もっと?何?」
    「もっとグチュグチュしてぇ!!」

    湯山は涼子のお願いには応えず、相変わらず指をゆっくりと出し入れし、出したタイミングでクリを触り、
    また中に指を入れる・・・を何回か繰り返した。

    「あン!あ・・・ん・・・!」

    クリも中も焦らされるように、中途半端な刺激しか与えられず、涼子はとうとう涙目になって訴えた。

    「湯山・・・お願い・・・!」

    湯山は涼子の顔をチラリと見る。手首と足首が赤くなってきているのを見てそこを鎖越しに手でさすった。
    涼子の体がもたないと思ったのか、クリの包皮をめくり、たっぷりと愛液を指に塗りつけると、赤く充血
    しているクリをヌルヌルと弄り始めた。

    「あっ・・・くうゥッ!!」

    涼子の焦れた体は、クリトリスの直接の刺激にすぐさま反応した。
    チリンチリンと鈴が鳴る。

    湯山の指の絶妙な動きが、あっという間に涼子を絶頂に導く。

    「あーッ!!だめえ!!もう、イッちゃう!!イ・・・ッッ!!」

    涼子は目をぎゅっと瞑り、ガクガクっと全身を震わせた。

    「なんだよ、やけに早いなあ」

    湯山が冷ややかに言った。

    そしてすかさず舌でイッたばかりのクリトリスに吸い付く。

    「はうッ!!あッッ!!・・・だめ!だめぇ!!」

    あまりの刺激の強さに、涼子は下唇を噛んで耐えた。
    湯山が指を蜜壷の中に突っ込む。
    子宮の奥がジンジンする。

    「んぅッ!!・・・・ッ!ああ〜ッ!!そこ、だめ!だめ・・・・ッ!!」

    湯山は指を曲げて、涼子のポイントを的確に刺激する。
    あっという間にジュブジュブと潮を吹いた。

    「なんだか今日はいろいろと早いな」

    湯山が少し呆れたような口調で言った。
    涼子が吹いた潮で湯山の手がびっしょりと濡れた。


    「アッ!アッ!アッ!」

    涼子の体に絶頂の波が再び訪れようとしていた。
    湯山がカリ・・・と歯でクリトリスを優しく噛んだ。

    「あッ・・・っくうぅ!!〜〜〜〜ッッ!!」

    瞬間、涼子の頭の中は真っ白になり、快感が全身を貫いた。
    ビクンビクンと体が揺れ、ベッドがギシギシと音を立てた。

    涼子ははぁはぁと半目を開き、放心状態で天井を見つめた。
    間髪入れず、湯山が指を3本挿入した。

    「!!!」

    グショグショになっているソコは、湯山の3本の指をスルリと受け入れたが、みっちりとして、
    まるで湯山のモノがはいっているかのようだった。

    ミチ・・・グチュ・・・

    3本の指がゆっくりと動きだす。
    出し入れするのではなく、中を、特に子宮口あたりを刺激しているようだった。

    「え!?・・・あッ!!なんか・・・ああン!!」

    涼子には湯山がどのように指を動かしているのかわからなかったが、奥の奥を震わすように刺激されて、
    ものすごい快感を覚えた。

    「んッ!!んぅ!!ん〜〜ッ!!湯山・・・・!ああッ!!あーーッ!!」

    体の奥からジュワジュワと何かが出てくるのがわかった。
    湯山の手の動きが途端に早くなる。

    「アーーッ!!出る!出る!出るゥッ!!!」

    ビュ!ビュ!ビュッ!

    涼子は先ほどとは比べ物にならないくらい潮を吹いた。
    湯山の胸に潮がかかる。

    湯山はそれでも手を止めない。

    グシュッ!グシュッ!!

    「だ・・・っめえ!!あーーッッ!!あーーーーッ!!」

    涼子はビシュ!ビシュ!と大量の潮を吹き、声もなく、白目をむいて達した。

    「う・・・く・・・」

    がくりと力を抜く。

    その時、微かにパタンと音がした。
    どうやら隣の勝野が帰ってきたらしかった。

    はぁはぁと息をする涼子の鎖を解く。
    そして、壁際に連れて行き、涼子の胸を壁に押さえつけて、後ろからいきなり突き上げた。
    湯山の硬くて大きいモノが入り込み、みっちりと涼子を満たす。

    「あうッ!!グ・・・!」

    涼子は勝野に声が聞こえてしまうと、声が出ないように唇を噛んで耐えた。

    湯山は容赦なく突き上げてくる。涼子の両方の太ももにいやらしい液体が流れる。

    (あ・・・!湯山の・・・大きぃ!!)

    「気持ちいい?」
    湯山が涼子の耳元で囁く。
    涼子はこくこくと頷いた。

    「じゃあ、勝野の野郎に聞かせてやれ」

    湯山が容赦なく後ろから突き上げる。

    グプッ!グプッ!!

    「はうン!・・・あ・・・!」

    涼子は声を我慢したいのだが、どうしても漏れてしまう。
    流石に会社の社員にセックスの時の声を聞かれるのは恥ずかしいという思いが、余計に興奮させた。

    「我慢してんなよ。気持ちいいって言えよ」

    湯山が奥をグイグイと刺激した。
    先ほどスイッチが入った涼子の体は、欲情で燃えたぎり、たやすくエクスタシーを感じるようになっていた。

    「言え」


    湯山の冷静な声が耳元で響く。

    「あッ!ああン!!ンッ!ンーーッ!!気持ちイィ!!気持ちいいよォ!!」

    湯山が涼子の腰を掴んで、激しく腰を動かす。
    ジュブジュブと潮が飛び散る。

    「あぁッ!あーーーッ!!もぉ、だめぇ!イク!イク!イクゥゥッッ!!」

    涼子の声は間違いなく勝野に届いているだろう。しかし、涼子にはもうそんなことを考えている余裕も
    なかった。

    ぎゅううっと湯山を締め付ける。湯山が涼子の体を掴んでいなかったら倒れこむところだ。

    ビュ、ビュ・・・

    湯山が体を強張らせ、涼子の中で射精する。

    二人で体をくっつけて大きく息をする。

    ヌポ・・・。
    湯山が抜くと、タラリと精液が垂れた。
    涼子はずるずると壁を伝い、床に倒れこんだ。
    急に勝野に聞かれたと思って恥ずかしくなる。

    湯山が倒れている涼子に覆いかぶさり、キスをする。
    後戯の優しいキスがくるかと思ったら、違った。
    ねっとりと深いキスだった。

    (え・・・まさか・・・まだ・・・)

    涼子の胸をやんわりと揉む。両方の手で乳首を摘んだ。

    「あ・・・」

    湯山の情熱的なキスに、いつしか涼子も湯山の首に手をまわし、体を押し付けて夢中でキスしていた。

    湯山が挿入せずに、割れ目をペニスでヌルリヌルリと撫でた。

    「あ・・・んん・・・」

    先ほどイッたばかりなのに、もう入れて欲しくて奥がキュンとする。
    湯山が乳首を舌で弾いたり甘噛みしながら、挿入せずに焦らす。

    「湯山・・・入れて・・・!」

    湯山が涼子の顔を覗き込む。瞳が潤んでいる。湯山が興奮しているのが伝わり、涼子は嬉しさが
    こみ上げてくるのを感じた。

    「湯山・・・好き!・・・大好き!」


    湯山が再び涼子にキスする。
    涼子の足を肩にかけると、ゆっくりと挿入した。床の上でズ、ズ・・・と二人の体が動く。

    「あ!あ!湯山の!すごい、大きぃ!気持ちいいよぉ・・・!」

    ぐちゅ!ぐちゅ!と精液と愛液が混ざり合い、涼子のお尻を伝った。

    「あッ!あッ!あッ!」

    湯山は涼子の足を掴んでグイグイと腰を動かす。
    涼子はもはや朦朧とし、頭を振って声を上げた。
    湯山の汗がハタハタと涼子の額に落ちた。

    「あッ!!またイッちゃう!・・・・あ!イキそぉ!あッ!!あッ!ああーーーッ!!イグ・・・・ッッ!」

    子宮がぎゅーっと縮まる感覚がして、湯山をものすごい力で締め付ける。堪らず湯山は涼子の中で果てた。
    頭を快感が突きぬけ、涼子は声もなくピクンピクンと体を震わせ失神した。




    気がつくと、二人でベッドに横たわっていた。
    湯山が涼子に優しくキスする。

    アソコに触れると、ドロリとした感触を感じる。
    涼子は顔を赤らめて湯山を睨んだ。

    「・・・完全に勝野さんに聞かれたよ・・・」
    「俺は別にいーけど」
    「会社のみんなに話したらどうするの?」
    「そしたら、『勝野はそれ聞きながらオナってた』って言う」

    涼子は湯山なら言いかねないし、みんなも信じそうだと思った。
    湯山の飄々とした表情を見つめる。
    涼子は湯山にしがみついた。

    「来てくれて・・・ありがとう」

    湯山は何も言わず、涼子が隣にいるのを確かめるように抱きしめた。

    「あ・・・!プレゼントがあるんだった!」

    涼子はベッド脇のゴミ箱から湯山のプレゼントを取り出した。

    「なぜゴミ箱にあるんだ・・・」

    湯山が訝しげに呟く。
    涼子はまあまあ、開けてみてと促す。

    「手帳か」

    湯山はいつも手帳にびっしりとスケジュールやら仕事内容を書きこんでいる。
    すこし値が張るが、上質の手帳をプレゼントしたのだ。
    湯山はパラパラと中身を確認し、頷いた。

    「いいね。使いやすそう」

    涼子は安心して微笑んで言った。

    「湯山は?プレゼントは?」
    「あるわけねーだろ」
    「えー?・・・まあ、今日は急遽仙台に来たんだもんね・・・」

    そう言いながら、涼子は少しがっかりした。

    「・・・・」

    湯山が何か考えながら涼子を見つめる。
    いつになく真面目な表情に、涼子はどぎまぎした。
    湯山がそっと涼子にキスする。

    「涼子・・・」

    突然名前で呼ばれて、涼子はドキリとした。

    「可愛いよ・・・」

    続く、その言葉に更にドキッとして、驚いて湯山を見つめる。


    「やだ・・・どうしたの!?」

    普段、そんなことは絶対言わない湯山に、涼子は心から驚いた。
    湯山がニヤリと笑う。

    「プレゼント」
    「え・・・?今のが・・・?」
    「そうだよ。最高のプレゼントだろ?」
    「え?えー??・・・じゃあ、もう一回言って!!」

    涼子は喜んでいいのか、ふくれていいのかわからず、とりあえずもう一度おねだりしてみた。

    「アホか。プレゼントなんて何回ももらえないだろーが」

    涼子はちぇっと言ったが、内心嬉しくて微笑んだ。

    (湯山がいてくれれば・・・それでいいんだけどね)

    涼子は湯山の頬にキスした。

    「じゃあ、どこが可愛いのか言って!」
    「どこが・・・・?」

    涼子が目を輝かせて湯山の言葉を待つ。
    湯山が涼子を見つめる。

    「・・・・・」
    「・・・・・」
    「・・・・・」
    「もーーー!!」

    いつまでも無言の湯山の頭をぺしっと叩く。
    湯山が笑う。涼子も笑った。

    後で家に帰ったら、湯山が用意していたプレゼントを受け取るのだが、涼子はもう充分幸せだった。

    来年も、再来年もずっと湯山と過ごせますように・・・。
    心の中で呟く。

    (メリークリスマス!)



    END



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